この大動脈解離シンポジウムは横浜の中華街から始まった研究会ですが、このたび第11回目の大動脈解離シンポジウムの大会長を拝命いたしました。この内科・外科・放射線科、病理、基礎研究と、分野や診療科の枠を越えたユニークで貴重な会の大会長を務めさせていただくことを心から光栄に存じております。
日本の大動脈解離診療は、その治療成績、診療体制、臨床研究など、国際的に見ても傑出したものであり、海外から常に注目されています。しかし、専門医機構の目指す施設集約化と働き方改革がリンクしつつ、さらには外科医不足を含めて、大きな変革の波が押し寄せてきています。これまで、ほとんどの施設が24時間体制で急性大動脈解離に対応していましたが、その対応自体に無理があることが浮き彫りにされてきている昨今です。
大きな体制変革の中でも、医療者にはこれまで欧米に比して圧倒的な好成績であった本邦の急性大動脈解離治療の成績を維持、あるいは改善していくことが期待されています。大動脈解離の治療は急性期に留まらず、残存解離に代表される慢性期治療の成績改善も急務です。さらには海外で始まっているThink Aortaキャンペーンのように予防や啓発も大きな課題でしょう。そのためにも、多くの領域の皆様が集まり、肩の力を抜いた活発な意見交換が出来るような研究会にするべく準備して参ります。
今回は様々な事情から例年に比べて遅く、年明けの開催日2026年1月17日となりました。また、会場は中華街から始まった本会に相応しく、神戸の中華会館東亜ホールとなりました。この会場設定につきましては、神戸大学の岡田先生と山中先生を始め多くの皆様にご尽力を賜りました。この場を借りて御礼申し上げます。一人でも多くの皆様の参加をお待ちしています。